なぞなぞ君の気まぐれメモ

この広い世界知らないことばかりなエッセイ

『スギ林はじゃまものか』を読んで 山岡寛人(旬報社)

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以下、メモです。日本の森林面積は国土面積の67%。中南米47.1%、ヨーロッパ30.9%、アジア17.7%、オセアニア10.7%、日本の森林の41%は人工林(スギ、ヒノキ、アカマツクロマツ、カラマツの順)

植物の生態遷移は次のようなモデル。最初に空き地が拓かれると、まず生えてくるのは
一年草(アカザ、ブタクサ、エノコログサ
②越年草(ハルジオン、ヒメジョオン
多年草セイタカアワダチソウ、ススキ)
④低木林(ヌルデ、タラノキクサギ、カラスザンショウ)
アカマツクロマツの林(そこにアカネズミ、リス、カケスなどが出入りして、シイやカシのどんぐりを持ち込む)
クヌギ、コナラの林
⑦極相林(シイ、カシ、タブノキ

かつてスギは有用な建築材だった。江戸の町作りや、頻発する火災の復興のために、スギは欠かせなかった。戦後は、太平洋戦争の戦禍で、家屋の建築が戦後復興の大きな課題だった。戦時中には造船など、軍需用材を求めて、過剰にスギ林を伐採したので、木材は過度に不足していた。

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そこで、国を挙げての植林が始まった。1954年に全国で大規模な植林、さらに1957年に拡大造林計画が立案された。ブナ、カシ、シイ、ナラなどの広葉樹林、雑木林は生産性が低いとされて伐採され、スギ、ヒノキが植栽された。1950年代後半から1960年代前半が最盛期。

スギが伐採できる頃には高度経済成長の最盛期を迎えたが、スギの柱や梁が建物の重さを支える在来の工法(軸組工法)以外にも、戸建ての選択肢が増えた。プレハブや2×4では合板や鉄骨が使われたが、その建材は海外から輸入された。また、鉄筋やコンクリートなどを使った集合住宅も作られるようになった。

さらに建築用の足場も、従来のスギの足場丸太ではなく、鉄パイプが使われるようになった。こうして、スギの需要が急速に減り、スギの価格が暴落。また人件費が高騰し、伐採するほど赤字が増えた。その結果、放置されるスギ林が増えた。

こうして、山地の崩壊、土砂流出、スギ花粉症(受粉を風に任せている風媒花を咲かすスギは、花粉を大量に作らねば子孫を残せない)という結果につながった。

果たして今後の日本の林業の行方は?そして、スギの運命はいかに?

Book Review; "Sugi-bayashi wa jama-mono ka? (Should we look on cryptomeria forest as being a trouble maker?)" Once regarded as an useful architectural material, cryptomerias are left uncared quite a while due to the massive inflow of cheaper imported wood. Now Japanese cedars are viewed as a nuisance, making people suffer from pollen allergies. This book gives you an insight how Japanese cedar has been made much of and its present situation.

海上保安大学校の練習船「こじま」に乗り込んで

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本日の広報担当、MDさんは26歳、人事課。高校を卒業して海上保安学校に入校しました。最初は鳥羽海上保安部に勤務し、名古屋港に入港する船舶の交通整理をしていました。

次の勤務地、尾鷲海上保安部では、密漁の取り締まりを行ったそうです。現在では、第4管区保安本部の人事課に勤務。海上保安官は、普通ではやれない体験ができて刺激的だと話します。

AFさんは女性で広島県出身。「普段は人の目につかない仕事ですが、見えない所で日本の海を支えているので、やりがいを感じます!」と目を輝かせます。

防衛省管轄の自衛隊と違い、海上保安官は軍隊に組織されません。自衛隊が軍隊ならば、海上保安庁は警察。海上保安庁の職員は13,522人。これは愛知県警の職員の数とほぼ同じ。そんなわずかな人数で日本の海を守っているとは、スゴいなあ。

海上保安庁とは国土交通省の外局で、海上の警察、消防を担当しています。その職務は、
①治安の確保(密漁や違法操業、産廃の不法投棄の取り締まり、密輸や密航の水際での阻止、空港やエネルギー関連施設へのテロ対策、重要な国際会議等の警備)
②領海や排他的経済水域EEZ)を守る
③海難救助
環境保全
⑤船舶事故や台風地震などの防災
⑥海洋調査
海上交通の安全確保

尖閣諸島の警備を抱える第11管区については、全国から海上保安官が集まります。第7管区も竹島を抱えて同様とか。職員として大切な資質は協調性と体力。学生の時には9kmの遠泳もあったそうです。鍛えられますね。

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この日は、雪まじりの冷たい風が容赦なく吹きすさぶ1日。帰ろうとして、車のエンジンかけると、ナビが「今日はタローとジローの日です」としゃべるではないか。

ん? そう言えばさっき、ポートビル近くを歩いてて、タロー&ジローの像を目にしたぞ。なんたる偶然!けど、知っていれば、さっそく写真を撮ったのに! ナビ君、なんでもっと早く言ってくれないの!?

寒風の中、僕は首をすくめ、勇気をふるって、えいやと車から飛び出しました。(H29. 1記)

MD-san is a staff member of Japan Coast Guard. He said that his job offers him a real challenge. Their mission has a wide range of duties, like maintaining maritime order, saving lives, guarding EEZ, ensuring maritime traffic safety, preparing for disasters and the like. AF-san said it's tough to wade through her work of guarding waters but that it's rewarding at the same time in many ways.

 



 

街路樹の話~まちと樹の共生

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建設コンサルタンツ協会誌の『Consultant』を読んで・・・ということで。特集テーマは「まちと樹の共生~木とのつきあい方を探る」となっています。以下、描かれている記事の引用です。(文責;なぞなぞ君)

街路樹の資質としてあげられるのは、樹勢の強健なこと
①土がやせていても生育できること
②乾燥に抵抗力があること(道路は乾きやすい)
③強い太陽熱に耐えられること(路面は反射熱が強い)
④大気汚染に耐えられること
⑤病虫害に対して抵抗力があること(生育環境が厳しく、樹木の健康状態を悪化させやすい)
⑥浅根性ではなく深根性の樹木が望まれる(狭い植え枡での生育環境は厳しい)

明治40年東京市は、トチノキアオギリ、サクラ、イヌエンジュ、エンジュ、トウカエデ、ユリノキスズカケノキイチョウトネリコの10種を街路樹種として選定した。

昭和29年には、イヌエンジュをニレに代え、ケヤキ、ポプラ、ニセアカシア、ヤナギの4種を加えて14種とした。これらの樹種は樹勢が強健なことに加えて、樹姿が優美なこと、樹性が衛生的なこと、剪定に耐えること、上長成長が旺盛などの条件を備えている。しかしその後、厳しい都市化による街路環境の悪化で、利用されなくなった樹種や、既に姿を消した樹種もある。(以上、東京農工大学地域環境科学部・濱野教授)

全国には700万本近い街路樹が植えられている。平成24年国土交通省の統計によると、全国に植えられている街路樹で最も本数が多いのは順に、①イチョウ②サクラ③ケヤキハナミズキ⑤トウカエデ⑥クスノキ⑦ナナカマド⑧日本産カエデ⑨モミジバフウプラタナス

街路樹には枯れにくい強さ、美しさ、管理しやすさなどが求められる。イチョウは大気汚染や剪定に対して強いこと、黄葉の美しさから、ここ数十年、1位を保ち続けている。2位のサクラ類は花がきれい。3位のケヤキは樹形が美しく丈夫。

ただし、街路樹には気候や文化を反映した地方色がある。寒冷な北海道ではナナカマド、針葉樹のアカエゾマツなど。九州ではクロガネモチやクスノキといった常緑樹が目立つ。

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平安京には既にヤナギの木が植えられていた。明治末にはそれまでのヤナギ、サクラを改め、以下の10種を選定。在来種のトチノキ、ミズキ、トネリコアカメガシワ外来種イチョウプラタナスユリノキアオギリ、トウカエデ、エンジュ。しかし、在来種は生育が悪く、植えらることはほとんどなかった。

昭和29年の統計を見ると、1位のプラタナスと2位のイチョウで全体の樹種の52%。その後、平成24年までの約60年の間に街路樹の総本数は20倍、樹種も多様化の一途。中でも前述のようにイチョウやサクラは昔も今もよく植えられている。

かつて人気があったのに、今は下位に転落したのは、プラタナス、ポプラ、シダレヤナギ、ニセアカシア。これらは成長が速く、剪定コストもかさむし、根が浅く、歩道の舗装を持ち上げたり、強風で倒れやすい。

一方、ハナミズキは急激に増加した。花や紅葉の美しさ、成長も遅く、剪定のコストもそれほどかからない。また、ケヤキは成長が速く、大きくなって日陰を作ってくれるが、剪定コストがかかる。しかし、郷土種でもあり、樹形も美しいため、戦後とても増えた。近年では省スペースで省コスト型の小型品種(ムサシノ)が使われることもある。

街路樹は道路の附属施設である。歩行者を強い日射しから守ったり、安らぎを与えたり、ドライバーの視線を誘導したりなど、様々な役割を担う。しかし、鉄やコンクリートで出来た施設と違い、街路樹の管理には独特の難しさがある。

①剪定;剪定回数を減らすためばっさり刈り込んだり、落葉樹の落ち葉に対する住民の苦情を避けたり、実(トチノキなど)が歩行者に当たったり、車に傷をつけることを避けるため「強い剪定」をする

②健康管理と更新;道路は樹木にとって生育しやすい環境とは言えない。思うように根を伸ばせない狭い空間(植え枡)に植えられ、車の排気ガスを浴び、歩行者に根を踏みつけにされる。また、病原菌や害虫の攻撃にも常にさらされている。衰弱した木は倒れたり、枝が落ちたりして危険なので、伐採・更新が必要

③逸出;かつてよく街路樹として植えられたニセアカシア(北米原産)、シンジュ(中国原産)、近畿に多いナンキンハゼ(中国原産)など、その土地の在来種を圧迫したりして、生態系への影響が懸念される

サクラは人気があるが、根が浅く舗装を持ち上げるため、高齢者の転倒のリスクが増える。

街路樹には多くの試行錯誤があった。気候、都市環境、病原菌、害虫に対する対する適性、社会のニーズに対する適性を試しながら植えられてきた。
(以上、森林インストラクターの渡辺一夫氏)

Book Review; "Civic Engineering Consultant" October 2016 Vol. 273
Trees are more than just beautiful additions to urban life. They are an essential component of the City's ecosystem and provide enormous environmental and social benefits. They help manage stormwater, reduce air pollution, sequester carbon, save energy, increase property values, provide wildlife habitat, calm traffic, provide a more pleasant pedestrian experience and benefit human health. (Source: San Francisco Public Works)

 

 

湖の底に沈んだ徳山村をしのんで

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日本一の貯水量を誇る徳山ダム。その湖底に沈んでしまった徳山村を思うと、妙に後味の悪さがつきまといます。僕などは、試験湛水(たんすい)の始まる直前からの記憶しかないのですが、徳山村のひなびた美しさは「日本の原風景」という言葉を越えて、僕の心に染み入ります。

これまで僕は徳山会館にお邪魔したことが一度もありませんでした。徳山村のありし日を記録した映画『ふるさと』のダイジェスト版を見ました。刻々と湖面に沈み行く姿を捉えた映像にほろっとさせられました。徳山村出身のアマチュア・カメラマンの増山たづ子さんの写真集にも、改めて釘付けです。

会館の事務の方は徳山村出身でした。彼が会話していた相手は、本巣郡北方の出身です。二人の間で交わされる昔話に、思わず引き込まれました。離村した方々は、揖斐川、本巣、糸貫、北方の4町5地区に集団移転。こうして徳山団地ができたそうです。

戸入に多くの人が住んでいたのは、何らかの理由で坂内村から広瀬又を通って移住してきた人がいたからだとか。北方の人は、冬を前に徳山村に焼酎や味噌を大きなカメに詰めて、それを3つも4つも届けたそうです。バーハンドルオート三輪で3~4時間はかかったらしい。途中、長い素掘りトンネルがあったんだって。どうやら、朝鮮から連れてこられた人が犠牲を強いられる中で掘り進めたそうです。

「そういえば、この間、徳山湖をクマが泳いで渡っててね・・・」二人の尽きない話を聞きながら会館を後にしました。

Visited at Tokuyama-mura history museum. Tokuyama-mura was submerged into dam reservoir in 2008, though there had been a controversy whether the dam really was needed or not. The beautiful village, which was home to around 1,500 people yielded to the merciless dam project at last. I watched a footage of how this came about. I was glued to the photo collection of the innocent people and the wonderful landscape. These are the things of the past. Are we forward-looking or just a nerd?

たまご屋さんの会長さんと

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時折通りかかる道ばたの、鮮やかなカンナの花が気になってました。車を停めて友人と眺めていると、ひとりの男性が近づいてきます。「この紫はブットレアでね、あのピンクはノックアウトっていうバラだよ」

「あの『クリスマス・ローズの森』っていう看板が気になってたんです」「ああ、あれね、12月から1月がシーズンだから、また見にくるといいよ」

メタセコイアの木立もきれいですね」「15年で10m越えちゃってね。夏でもクーラーいらないし、冬は葉を落として陽の光が入るし」「いいですね!」「ここは8000坪あって、梅も植えたし、日本みつばちも飼ってるし。西洋ミツバチと違ってあまりミツは採れないけど、希少価値があるんだ。将来、ここを私設公園にでもしたいんだけど、もう年かな」

聞けば、この方は地元では知られた養鶏業の会長さん。飼っているニワトリはその数30万羽!鶏舎のある敷地はざっと10000坪らしい。アガパンサスや睡蓮池も見事です。

産み落とされたたまごは、マヨネーズで有名なK社へ。スーパーのYやPにも出荷しているそうです。鶏舎前で安く売られているのは二等品、それでも家庭用としては十分だし、その日のもので新鮮だから、とニコリ。

若い頃は、イギリスやヨーロッパに20回30回と出かけてヒヨコを買いつけたり、日本にはない機械を導入しては試行錯誤したり。遠い目になりながらも、将来を語ることも忘れないその姿に元気をもらいました。

I pulled over my car, took a short stroll around the wide array of beautiful flowers. Then I came across this man, who happened to be an ex-manager of the big poultry farm. He has been raising chickens in this poultry walk in ages. He has pushed hard trying to find right chicks for his farm at home and abroad. In the meantime, he has always been devoted to tree planting in the area. Now he dreams to make a private park in his plot of ground. I wish him good luck!

中部国際空港(セントレア)の職員さんと話して

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今回、お話を伺ったのは、航空管制技術官、航空管制運行情報官の二方。航空輸送に関わるプロの話に、思わず居住まいを正しました。航空機は安全に飛行するのが当たり前の世界。ミスは許されないから・・・とAさん。

滑走路にネジ1本落ちていても、それがエンジンに吸い込まれて数百万円の損害に結びついたり、事故に結びつくこともあるから・・・とBさん。

なるほど、彼らの担当は、離発着する航空機や、空路を航行する飛行機に対し、必要な情報の提供や、的確な指示を与えること。空の交通の安全と秩序ある流れを保つための努力は相当なものなんです、とお二人。

2016年5月のサミット開催の時には、12カ国1代表のリーダーが集結、オバマ元大統領を乗せたエアフォースワンアメリカの政府専用機)をはじめ、英国のキャメロン元首相のボーイング、ドイツのメルケル首相のエアバス、国連のパン・ギムン元事務総長の国連特別機など、ここはさながらもう一つのサミット会場だったようです。

テロ防止だけでなく、あってはならない事故。きっと夜も眠れない毎日だったんでしょうね・・・それにしても、責任の大きさこそ、やりがいの大きさとイコール、と胸を張る二人。大したものだなぁ。


I talked with an Air Navigation Services Engineer and an Aeronautical Informaition Officer from Centrair International Airport, Nagoya. They recalled it had been quite an ordeal to welcome leaders from G7 countries safely. Kudos to them for their devotion. What an impeccable job they've done!

究極の地図帳をめざして

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Mさんは、某地図会社の営業さんです。その主力商品の一つ、地図帳の採用率は小中学校で95%、高校で70~80%。まさに学校地図業界のジャイアントです。

「この黄緑色には工夫があるんですよ」とMさん。「普通はこの色を出すのに、イエロー(Y)とシアン(C)を混ぜるんです。でも、そうすると微妙な濁りが出ちゃうんです。それがどうしても許せなくて、新しく黄緑色(クサ色)と呼ばれる色を開発しました。それが、この鮮やかで透明感のある色なんです」な~るほど。

後にホームページに訪問してみると、地図帳映えする「紙」の開発などの苦労話が載っていました。地図の色味や発色の鮮やかさを残しながら、行きすぎた光沢感をなくして眼に優しくするという、これこそまさに「かみ」技でしょうか。

最近の改訂点として、従来はヨーロッパを見るのにページをまたいで、わずらわしかったので、横の長さを長くして解決しています。ブリュッセルを中心にヨーロッパを俯瞰できるようにしたのも新しい視点。なるほど、ブリュッセル欧州連合EU)の中心都市でした。

業界トップの地位に安住せず、常にクリエイティブであることの大切さを実感します。Mさん、ありがとう。

M-san is a salesperson from an office publishing textbooks on social studies. She talked about their struggle at work how they make atlas more attractive and user-friendly, whether it's printed on paper or an electronic map using computer devices. I was impressed by their creative thinking and never-ending effort to make it better.

なぜか香西かおりオンステージ

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手元にあるピカソ展と香西かおりステージの、二枚の招待券。どちらも同じ日のチケットだったところが悩ましい。芸術なるものには門外漢だし、かと言って、演歌なんてもっと縁遠いと思っていた僕。どちらを選ぶかは、ある意味、究極の選択。最終的に選んだのは香西かおりでした。理由はですね、やはり弁当&お土産付きの一言でしょうか。

松竹喜劇の『一姫二太郎三かぼちゃ』(茂林寺文福・作)には入り込めた。素晴らしいの一言。香西かおりは、正真正銘のエンターテイナーでした。じょんがらなどの民謡も素敵だった。ファンへのサービス精神旺盛だったしね。

演歌と言えば、愛と未練と情念の世界という固定観念から、思わず引いてしまいがち。けど、これほど心情にストレートな音楽もないかもしれません。国内で演歌が魅力を失って久しく、演歌に触れるのは紅白歌合戦NHKのど自慢大会?はたまたホテルのクリスマス・ディナー・ショーとかさ。

有力な新人もなかなか育たず、気を吐いているのは、ベテラン勢ばかり。歌の情景として頭に浮かぶのが、海峡とか波止場とか冬景色、居酒屋であったりします。これは、そもそも先入観でしょうか?

考えてもみれば、交通手段や情報伝達の方法が発達し、酒の飲み方も変化した現代に生きる人々にとって、演歌の扱うテーマは郷愁というより未体験の世界だったりしますよね。共感を得にくい、という人もいるかもしれません。

演歌が忘れ去られた文化にならないために、業界はこれから何をめざしていくのでしょうか。

Got a complimentary ticket for an ENKA(Japanese popular songs of human frailty and love with a distinctively Japanese melody) concert. Giri&Ninjo, Jealousy still remains to be important themes here. This ballad song once seen its days but its popularity has been on the decline these days. Still I was under the spell of Kaori Kozai's emotional singing that night. She is a 'Proper Ledge'.

『神々の山嶺(いただき)』夢枕獏(角川文庫)を読んで 山の本#32

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同僚に借りてむさぼり読んだ漫画。谷口ジローの描き出す孤高のクライマー、羽生丈二(はぶじょうじ)の鬼気迫る生きざま。その後、十年の年月を経て、友人が譲ってくれた原作本の二巻がこれです。

さっそく飛びついてみると、谷口ジローのあの贅を尽くした紙面の使い方の謎がようやく解けたと感じました。あの情景描写は、とりもなおさず登場人物の心理描写だったのです。

冬期無酸素単独でエベレストの南西壁に挑む羽生。そして、羽生を執拗にファインダーに捉え続けながらも、実は自分の存在理由を追い求めている深町誠(ふかまちまこと)。その心象風景や神々の宿るヒマラヤの山嶺。そこに立ち向かうちっぽけな人間の大きな挑戦。

山に帰って行く深町はエベレストの山頂を目指す終章で、こう自問自答しています。何故、山に登るのか。何故、生きるのか。そんな問いも答えもゴミのように消えて、蒼天に身体と意識が突き抜ける。」

あとがきの市毛良枝さんは、こう書いています。「登山をはじめたばかりの私は、一瞬にしてこの本の虜になった。分厚い上下二巻を息を詰めて一気に読み終えた。自分がやるような山とは次元の違う、厳しい登攀とそれをめぐる壮大な冒険ロマンであるから、とても同じ土俵に立てるものではないが、その沸き上がるような熱い思いに隔たりを感じることはなかった。」

いちいちうなづいてしまう自分がここにいる。

Book Review #32
"Kamigami no Itadaki" Kadokawa Publishing Co.

『TED TALKS』を読んで  日経BP社 クリス・アンダーソン (Chris Anderson)

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仕事がら、人前で話す機会は多いのですが、スピーチは相変わらず素人レベルにとどまっています(笑)。身についたのは、度胸くらいでしょうか。クソ度胸というやつです。

そんな私のお気に入りのTV番組の一つが『スーパー・プレゼンテーション(TED)』。著者のクリス・アンダーソンはTEDの代表者です。これまで数々の登壇者を支え、感動的なトークを世界中に公開することで、何億ものオーディエンスの好奇心を刺激してきました。

TEDスピーチの制限時間は18分。スピーカーはたったの18分で、素人にもわかるようにアイデアを伝えないといけません。彼らは自分より大きな何かを追求してきた人物ばかり。その熱い情熱と深い洞察には、ただただ恐れ入るばかり。

18分という持ち時間は短いですね。しかし、中身は濃厚で、講演者の生きざまが凝縮されています。

第28代アメリカ大統領のウッドロウ・ウィルソンは、かつて「スピーチの準備にどれくらい時間がかかりますか?」と質問を受けました。彼はこう言いました。「スピーチの長さによるね。10分のスピーチなら準備にまるまる2週間かかる。30分のスピーチなら1週間。いくらでもしゃべっていいなら、準備はいらない。今すぐにでもできる。」

TEDが目指すものは、インスピレーションに満ちたスピーチを何十万人という人に届け、それがきっかけで数多くの熱い会話が始まっていくことです。いったん、聞き手の心にアイデアの種が植えつけられれば、それは自然に広がっていく。私たちの未来は、そうしたアイデアの共有によって創られる、というのがTEDの信念だとか。

当初、TEDという企画は、マス・メディアによって徹底的に拒否されました。「つまらないスピーチ番組なんて一体、誰が見るんだ?」と。それをクリスは血のにじむような努力で軌道に乗せてきました。まさに『信念は山をも動かす』ですか。

TED is a nonprofit devoted to spreading ideas, usually in the form of short, powerful talks (18 minutes or less). TED began in 1984 as a conference where Technology, Entertainment and Design converged, and today covers almost all topics — from science to business to global issues — in more than 100 languages. Meanwhile, independently run TEDx events help share ideas in communities around the world....  https://www.ted.com/about/our-organization

一家に一台、バイオ・センサー?

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T大学のR教授(仮名)のプレゼンをお聞きして、思わずヒザを打ちました。ようやく謎が解けたんです。そう、あれは怪我で入院していた時のこと、同室のYさんは糖尿病と戦う日々でした。

彼の毎朝の日課は、穿刺(せんし)ペンで指から採血し、しみ出た血液に測定用のチップを押し当てて血糖値を計ることでした。血糖計には血糖値がデジタル表示されます。その数値に応じた治療が提案されることになります。

でも、血糖計って一体、どうなってんの?・・・という素朴な疑問。血液にセンサーを押し当てることで なんでまた血糖量が数値化できるんだろう!?

R教授の説明は明快。ですが飲み込みの悪い私に理解できたとは正直思えません(笑)。ま、とりあえず、血糖と試薬が反応します。その際に生じる電子の移動をとらえて発生した電流の強弱を測定するってことろでしょうか(意味不明)。

いずれにせよ、血糖値測定器のおかげで家庭でも簡単に健康管理ができるようになったということですね。

こうしたバイオ・センサーには様々な商品があります。アミノ酸の計測によって、肝硬変や腎不全などの医療診断をすることもできます。さらにはメタボ診断や、唾液でストレス・チェックも出来るんです。難病のフェニルケトン尿症に苦しむ患者に役立つフェニルアラニン・センサもあります。時代の進歩というのはありがたいものですね。

それにしてもR教授、どうして現職に就いたのかという私の問いに「農業を継ぐのがいやだったからね」だとか。白衣も似合いますが、野良着も似合いそうなんですがね。あ、こりゃ失礼しました!

Attended a presentation event by Prof. R from T University and had an informal conversation with him afterward. He has been engaged in developing a bio-sensor for a disease called phenylketonuria. An example of the bio-sensor is the gadget for measuring sugar level in the blood named glucose-meter. Thanks to these medical instruments we can well health-manage ourselves.

『イマドキの野生動物』を読んで 人間なんて怖くない 宮崎学 著(農文協)

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外来種の侵略、人間社会に超・順応する動物たち、いろんな視点でイマドキの野生動物を語ってくれる本書。なかでも、強烈だったのは「餌づけ」の話でした。

野生動物への「餌づけ」が、動物たちの生態系を大きく混乱させることはよく知られています。確かに、ハクチョウやカモなどの野鳥、のら猫などの野生動物にパンくずや残飯、ペットフードを与えるのは問題がありそうです。

ですが、次のこんな行動は「餌づけ」とどう違うのでしょうか。

○果物畑で、傷ついたもの、腐りかけたもの、形が悪くて商品価値のないもの、はたまた売れ残った果実や生ゴミを野外放置する。それを野生動物たちの「処理」に任せる。これが逆に動物たちを農地に呼び寄せることにつながる悪循環。

○公園や街路樹の植栽。日本人の好きな桜を植えたりすれば、そのサクランボを食べに来る野鳥がいる。ツバキやウメモドキ、ナナカマドなどの実や花粉すらエサになる。

○国産牛を育てるための牧場の牧草や、家畜に食べさせるための「鉱塩」を求めて集まるニホンジカ。山の斜面に施される地滑り防止用の植栽さえもシカやカモシカたちのえさになる。中には、クローバーやオーチャードグラスなど、栄養価の高い植物も混じっている。

○シカなどの草食獣は、肉食獣と違い、獲物の血から必要な塩分を取り込めない。この難題を人間社会が解決してくれる。冬期に道路凍結防止剤として撒かれる塩化カルシウム。これが周辺の土壌に浸透して植物に吸収され、その草をシカが食べることで、塩分を体内に取り込む。

○高速道路に大量に散布される融雪剤が雨に流れ、橋脚の下に垂れ流される。そこがシカや野ウサギなどの泥なめ場=ミネラル補給源となり、個体数の爆発的増加につながっていく。

○植林されたスギやヒノキなどの林には、樹皮を無残にはがされた木がみられる。この被害は4月~6月ごろに集中する。クマハギだ。クマが甘い樹液を吸いにくるのだ。クマが針葉樹にこだわる点から見ると、ひょっとしたら針葉樹が持つ殺菌成分に何らかの薬効があるのかも。

○また、意外な「餌づけ」現場としては、田舎のお墓のお供えもの。稲やそば畑などの落ち穂(コンバインを使うと落ち穂がたくさん出る)、二番穂(収穫後の稲の切り株から自然発芽する「ひこばえ」の稲穂)などもある。

○こうしてみると人間は、その生活の中で様々なえさ場を提供している。水を張られた田んぼには、オタマジャクシやカエル、ホウネンエビ、イナゴを求めてキツネやタヌキや野鳥が集まる。熟していない青い稲穂の大好きなイノシシもいる。また、ミツバチの蜜や幼虫を求めて養蜂園を狙うクマなど、枚挙にいとまもない。

どれもこれも「餌づけ」と考えると、えさをやるのが意識的か無意識かの違いだけなのかもしれません。

それにしても、野生動物は見事に人間社会にとけ込んでいます。防犯灯に集まるガなどの昆虫を拾いにくる動物、砂防堰堤や舗装道路の上で昼寝するカモシカやサル。こういう場所は、日の光を蓄えて暖かいんですね。

さらに、トラクターが田起こしした後に群れるアマサギらの野鳥。土を起こすと、中からミミズなどの土壌生物が掘り起こされます。カエルやコオロギやバッタのような、餌となる生き物も次々に飛び出してきます。

昨今ではクマは中央高速道路脇にさえ、クマ棚を作るそうです。ツキノワグマは最大で20年くらい生きるようですが、平均寿命は10年程度。中央高速が出来て40年くらいなので、今日生きているクマはすべて、赤ん坊の頃から高速道路を見て育っているわけです。

動物たちはみな、巧みに環境の変化に順応しています。まさに、それが野生動物本来のたくましさなのかもしれません。さて、動物との関わり、どうあるべきなのか・・・。

All wild animals need to adapt to their habitat to be able to survive. They are learning how to change their lifestyles quickly. This is what is happening in the world today where high-handed human beings keep destroying the environment. Strangely enough we are offering food without knowing it. Some fed on dumped food, seeds or fruits we planted in the park or along the street. Also we bring exotic and non-native animals for the commmercial reasons and they are increasing sharply in number. What are the apt relationship with the wild life?

イタイイタイ病、カドミウムのその後・・・

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T大学のKS教授にお話を伺いました。工学部環境応用化学科・環境分析化学研究室の教授です。廃棄物・排水に含まれる微量元素を、効率よく分離回収するための技術を開発しています。

教授は近年、神通川(じんづうがわ)水系の微量元素を測定しました。イタイイタイ病を引きおこしたのが神岡鉱山亜鉛を精製する過程で不純物として神通川に流れ出たカドミウムが、イタイイタイ病を引き起こしたのです。

彼は神通川下流域から上流にかけ、A, B, C, D, Eの5ヶ所の観測地点を設定しました。神岡鉱山はCとDの間に位置します。そして、各ポイントでCd, Pb, Mo, Fe, Ni, V, Co, Znなどの元素の量を計測しました。

その結果を受け、行政にどんな報告・提言を行ったか尋ねてみました。その内容は・・・

①Moは鉱山より上流には確認できなかったことから鉱山由来と思われること、また採掘跡から今後もMoが滲出してくる可能性もゼロとは言えない

②ダムの上流に於いてはNiが多かったが、これは温泉由来と思われる

神岡鉱山より下流のダム下でCdの値が多い箇所はあったが、問題となるレベルではない。しかし、ダム底には未確認のCdが存在する可能性があり、今後も継続的に観測していく必要があるだろう

④加えて、予想外にPbの値が高いのが気になる

数々の犠牲者を出したイタイイタイ病終結宣言はまだほど遠いのか・・・

Asked Prof. Kagaya what he found in his research on measuring trace components of metals in the river bed of Jinzu-gawa River. Because of the Cadmium poisoning, countless of inhabitans were suffered to death. Has the Itai-Itai desease been put an end to at last?

オリンピックを前に警視庁の使命は!?

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警視庁のリクルーターのSさんとお話する機会がありました。そもそも自分は、ちょっと前まで、警視庁が首都東京の安全を守る組織だとはついぞ知らなかったのです。

つまり、県の警察が「県警」であるように、東京都の警察が「警視庁」というわけでした。加えて、東京は日本の首都なので、警視庁とは日本の首都、ひいては日本を守るための警察機関ということになります。ですから、政府要人の護衛(SP)、皇宮護衛官の後方支援など、警視庁ならではの仕事もたくさんあります。

警視庁全体では4万人も職員がいます。うち4000人が行政職、4000人が女性職員です。ちなみに、愛知県警の職員数は1万4千人ですからね。

Sさんたち人事採用スタッフは、2020年オリンピックに向け、採用枠を大幅に広げてリクルート中。採用試験も9月と1月にあるようです。一般公募は2000人。かつて1500人規模だった頃に比べれば、団塊の世代の大量退職と相まって大量採用というわけです。

「やりがいのある仕事ですよ」とSさんは胸を張って言いました。

Had a talk with the recruitment officer from the Metropolitan Police Department. Said they are aiming to increase the number of new hires for the upcoming Tokyo Olympics in 2020.

カタールを語~る会!?

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〇〇市カタール友好交流会主催。中電ドーハ駐在員からの報告会に参加させていただく。アラビア・コーヒーやデーツ(干しなつめやし)が振る舞われ、いきなりテンション上がります(笑)。

オイル・マネーでうるおう豊かな国。医療費、光熱費、教育費無料。所得税、消費税なし。国家公務員の年収は何と4,000万。子供たちに将来なりたい夢は?と聞くと、公務員や経営者、あるいはサッカー選手かな。

しかし、カタールは小国で、国土の大半が砂漠、人口も215万、面積も岐阜県ほど?外国から流入する労働者の方がカタール人より多いんです。インド人、イラン人、フィリピン人・・・人手不足もあり、防衛も基本的に米国頼み、軍も傭兵だのみ、警察官もスーダン人(スーダニ/スダ)ばかり。

カタールは2017年6月5日より周辺国(サウジ・UAEバーレーン・エジプト)から、いきなり断交状態にされてしまいました。カタール航空機は断交4ヶ国の上空は一切飛行できず、大打撃。それでも、スエズ運河の通行はOKとか。これは通行料めあてですかね。

断交の理由はタミーム首長が、軍の学校の卒業式祝辞でイランに好意的な見解を示したから。本音は周辺国の、経済好調なカタールへのやっかみ・・・とも。断交に関しては、トランプ大統領もゴーサイン出したそうですが、後からカタールに米国軍の中東最大の軍事拠点があることを知らされ、後悔したと言います。

断交を収めるには2022年FIFAワールドカップGCC湾岸協力会議)諸国で共同開催することかもね、と元駐在員さん。う~む、先行き不安だなぁ。

Quatar...one of the wealthiest, faraway countries but can't be ignored as a partner regarding the energy supply.